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表示の2023はライスヴィンテージです。熟成酒ではないのでご注意ください。
◆蔵元コメント
【山忠本家酒造が抱く、米農家への想い】
2000年に始まった、東条地区での無除草剤・無化学肥料による山田錦の特別栽培米。手がけて下さる農家さんは杜氏10軒以上いらっしゃいました。しかし後継者不足と高齢化により、この栽培をしてくださる農家さんは1軒、また1軒と減り続けています。
残り2軒になってしまった6年前からは、少しでも農家さんのお役に立てればと、毎年私を含め弊社従業員は登場に一週間泊まり込み、除草作業のお手伝いをさせて頂いております。それでも1軒は後継者不在もあり、今年やむなく撤退されました。
残る1軒が「田尻農園」さんです。
長年田んぼに通い、最高峰と言われる地域の米を見てきて思うことがあります。一定の条件を満たしたエリアで作られている米は、誰がどんな想いで作っているかも大切だということです。
田尻農園の息子さんであり、現在社長の田尻倫生(たじりみちお)さんは、毎年酒の仕込みをお手伝いに来てくださいます。
「どんなお米がいいのか。」
「今年の米の出来は酒蔵にどう映っているのか。」
私はもちろん、従業員ともコミュニケーションを取り、産地に胡坐をかくことなく、「もっといい米」を酒蔵へ届けるために知恵をしぼり、汗を流しています。
高齢化により減少していく東条の生産者さん、その中で孤軍奮闘する田尻農園。そんな山田錦の里を見続けているうち、生産者さんを酒蔵同様にブランディングしなくては、我々酒蔵は100年先には酒を当たり前のように造り続けていくことが難しくなっていくのではないか、と思うに至りました。
酒販店の皆様のご尽力のおかげで、エンドユーザー様や飲食店様は「酒蔵の名前や銘柄」「地酒専門店の名前」は、言えるようになりました。地祇のステップとして「酒米農家の名前が言える」。そんな日が来たら、私は酒蔵として大変嬉しく思えると考えております。
古くから、酒蔵は農家さんのおかげで酒造りをさせて頂いてきました。「農家さんを裕福にしていく」これも酒蔵としての使命だと考えています。その第一歩として、弊社の為だけに東条という産地のなかで唯一の、無除草剤・無化学肥料の田んぼを続けて下さっている田尻農園さんに目を向けていただける商品を作りたく、今回の商品の発売となりました。
【義侠 田尻農園とは】
田尻農園は無除草剤・無化学肥料の田んぼを3枚栽培して下さっています。今年はこの酒米の買取価格を一気に上げました。それくらい価値のある栽培方法だと思っております。
この3枚の田んぼから収穫された米をタンク1本の仕込みとなるよう、弊社にて精米いたします。収量が多い年にはたくさん磨き、収量が少ない年には少しだけ磨いてタンク1本を仕込む予定です。そうすることで、その年その年のお米の出来を感じていただければと思います。
その年ごとの内容を、製品の裏ラベルに漬けたQRコードから見ていただけるようにWEBページを作成いたしました。その年ごとの想いを田尻農園にも協力していただきながら更新していく予定です。
米農家さんへの敬意と、未来への想いを込めた酒、それが「義侠 田尻農園」です。
◆ましだやコメント
酒蔵からいただいた文書を読んでいたく感動し、そのまま掲載いたしました。
ぶっちゃけた話ですが、我々地酒専門店ですら、東条産の山田錦を使っているという情報に対して、「そんな貴重なお米を使えるなんて(○○酒造は)スゴイなぁ」とか、「最高級の山田錦で造った酒だから絶対に美味しいぞ」、程度の反応しかできません。へーどこの農場なの?って気にしたことすらありません。本品の案内文を読んで、それじゃダメだとハッキリしました。消費者に伝えるにはまず、我々酒屋が意識を変えなくては。そう思わされました。酒蔵の想いを汲み、消費者に米農家への関心を持っていただく。これを新たに目標へと加え、精進を続けなければ。そんな衝動に駆られました。
・原材料…米(国産)、米こうじ(国産米)
・原料米…兵庫県東条特A地区産山田錦 特別栽培米
・精米歩合…45.9%
・アルコール分…16~17%